公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.042 ヘアアイロンによる口腔内電撃症(熱傷)

タイトルNo. 42 ヘアアイロンによる口腔内電撃症(熱傷)
事例年齢:0 歳 6 か月 性別:女 体重:6.7kg 身長:63cm
傷害の種類電撃傷(熱傷)
原因対象物ヘアアイロン
臨床診断名口腔内電撃傷
医療費338,340 円
発生状況
_発生場所
自宅居間
発生状況
_周囲の人・状況
隣室に母がいる状態で,3 歳と 5 歳の姉と患児の 3 人で居間にいた
発生状況
_発生時刻
2015 年 6 月 29 日 午前 8 時頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
救急外来を受診し,右頬粘膜,右上顎部,舌右外側部に白色潰瘍病変を認めたため現病歴
と合わせて口腔内電撃傷と診断した.全身状態は良好であり,心電図異常や尿検査上の異
常所見は認めなかったが,血液検査で CK 517IU/L と上昇を認めた.モニタリングなどを
含めた観察が必要と考えられ入院加療となった.入院後も全身状態は良好であり,口腔内
病変も増悪なく経過した.CK も入院翌日以降減少傾向にあり,数日以内には正常範囲とな
り,増悪なく経過したため退院となった.その後は外来でフォローを行い,口腔内病変の
肉芽形成を確認の上,フォロー終了とした.
治療経過と予後救急搬送された前医での頭部 CT にて外傷性くも膜下出血を認めた.軽度の意識障害があっ
たため,今後のフォローアップを含めて経過観察を目的に当院へ転院搬送された.意識は
自然経過で経時的に改善を認めており,当院受診時には意識清明であった.受傷から経過
中に痙攣や嘔吐を認めなかった.受傷 5 時間後のフォローアップの頭部 CT で出血の増悪
を認めず,経過観察のために HCU へ入室した.
入室後,意識レベルの低下はなく,嘔吐や痙攣もみられず,第 2 病日からミルクの経口摂
取を開始した.いったん発熱が見られたが自然に解熱した.一般病棟へ転棟し,第 5 病日
に後遺症を残すことなく退院した.今後は外来にてフォローアップを予定している.
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