公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.013 リチウム電池による食道粘膜損傷_2

タイトルNo. 13 リチウム電池による食道粘膜損傷_2
事例年齢:1歳 2か月  性:男
傷害の種類誤飲
原因対象物コイン型リチウム電池(CR-2016)直径 20.0mm,厚さ 1.6mm
臨床診断名腐食性食道炎,食道穿孔
医療費
発生状況
_発生場所
自宅の居間
発生状況
_周囲の人・状況
母親と本人のみ
発生状況
_発生時刻
12月 23日 午後 0時 20分頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
午後 0時 20分頃,居間の引き出しに入っていたボタン電池が 1個不足していることに母親が
気づいた.その後,児が嘔吐し,さらに唾液様のものを 3~ 4回吐き,苦しそうにしていた.こ
のため母親はボタン電池の誤飲を疑って救急車を呼び,当院には午後 1時 15分に来院した.
治療経過と予後祝日のため当直医師が診察し,胸部レントゲン写真で円形陰影を確認した.その後,呼び出さ
れた小児科医がボタン電池の誤飲と判断し,ただちに消化器内科医,麻酔科医などを緊急招集
し,午後 4時 1分より全身麻酔下で緊急摘出を開始した(耳鼻科医は不在).内視鏡で食道入口
部周囲の著しい浮腫,発赤,びらんと,壊死組織に覆われた異物を確認した.内視鏡にて異物を
摘出後,ICUにて呼吸管理等を行った.翌日朝,胸部レントゲン写真で縦隔気腫が認められた
ため,最終的に小児外科医のいる施設に転院し,全身管理を受けた.12月 27日の内視鏡検査で
食道狭窄,食道粘膜の腐食・壊死が再確認され,胃瘻造設を行い経管栄養が開始された.その
後徐々に経口栄養を開始し,翌年 1月 16日の食道内視鏡検査で,食道狭窄は残っているが粘膜
は再生していることが確認され,1月 18日に退院となった.(計 26日間入院)
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