公益社団法人 日本小児科学会 JAPAN PEDIATRIC SOCIETY

事例で防ぐ子どもの傷害 Injury Alert(傷害速報)

No.013 リチウム電池による食道粘膜損傷_1

タイトルNo. 13 リチウム電池による食道粘膜損傷_1
事例年齢:1歳7か月  性:男
傷害の種類誤飲
原因対象物リチウム電池
臨床診断名食道粘膜損傷
医療費
発生状況
_発生場所
自宅
発生状況
_周囲の人・状況
お昼に自宅で母親といた
発生状況
_発生時刻
4月 3日 午後 2時 30分頃
発生状況
_発生時の詳しい様子と経緯
母親がごくりという音を聞き,児を見ると,児がダラダラと唾液を垂らしていた.近くに電池
のとれた空気清浄機のリモコンが落ちていたため,誤飲の疑いにて当院を受診した.
治療経過と予後当院到着時,呼吸困難はなく,嚥下困難だけがみられた.レントゲン写真にて異物を確認し,
全身麻酔下に内視鏡にてリチウム電池を摘出した.誤飲後 4時間経った摘出直後の食道粘膜は
黒色に変色し,糜爛を認めた.直後にステロイドを 1回のみ投与した.絶飲食とし,抗菌薬の
投与,H2受容体拮抗薬にて保存的に加療を行った.摘出の翌日には唾液の嚥下が可能となっ
た.入院 7日目の内視鏡では潰瘍がみられ,食道の狭窄も疑われた.食道造影を施行したとこ
ろ明らかな狭窄や漏れはなく,翌日より水分摂取を開始した.12病日の内視鏡にて潰瘍は改善
傾向であり,食事を開始した.それ以後,経口摂取は順調に進んだ.13病日に退院とし,1か
月後の内視鏡にて治癒が確認された.
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